
朝礼ネタ:静電気と発明、発想の転換
(例文)静電気と発明、発想の転換
現在の若い方は音楽を聴くのはスマホ。ということになっていると思いますが、私の若いころは好きなアーティストの歌をレコードで聴くのが楽しみでした。
ところが、レコード盤はホコリが付きやすく、プレーヤーで再生した場合、パチパチという雑音が聞こえてくる欠点がありました。
このホコリはレコード盤に発生した静電気が原因です。
レコード盤のホコリに限らず、静電気は洋服に溜まってドアノブで感電したり、時には火花が発生して火災の原因になり、人間にとって悩みの種、嫌われ者でした。
ところが、嫌われものの静電気を使ってある発明をした人がいました。
アメリカのチェスター・カールソンという発明家です。
彼はプラス電気に帯電した感光板が、マイナス電気を帯電したトナーを吸い寄せ、感光板に吸い寄せられたトナーをコピー用紙に転写して熱で固める。という現在の複写機の原型を発明しました。
後にゼロックス社がこのアイデアを買い取り、世界初の普通紙複写機として世に送り出されヒット商品になりました。
静電気を嫌われものとして捉えるのではなく、今までにない技術として利用できないか。という発想に感心しました。
日々製品開発に携わっていますが、排除すべき嫌われものを新製品実現の主役に据えてみたらどうか。
解決できそうにない難問も別の発想で対処できないか。などいろいろと考えさせられました。
従来の固定観念にとらわれることなく、時には逆転の発想も必要である。と、気づく事の多いエピソードだと思います。
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